筋トレをして体を大きくしたいけど、お金がない。学生なのでプロテインに使うお金は限られている。せっかく筋トレをしたいのに金銭面の問題で筋トレを継続できない人が多いのは悲しいことだ。
でもそんなに筋トレにお金がかかるものだろうか。自分はそうは思わない。ちゃんと太るための食事をしっかり1日複数回とってプロテインを取っても食費を抑えることは可能だ。今日はそのことを証明するために、バルクアップ1ヶ月にかかる食費の最安値を計算した。
バルクアップをするなら三大栄養素を効率よく摂取するべきだ。たんぱく質だけでもいけないし、グラムあたりのカロリーが高いからといって脂質ばかりとってはいけない。
ちなみに、三大栄養素の中で1グラムあたりの価格が最も高いのはたんぱく質である。炭水化物が一番安く、ついで脂質、もちろん脂質は飽和脂肪酸か不飽和脂肪酸かによって価格は変わるものの、たんぱく質が一番高く、その上取りづらいことに変わりはない。
目次
理想的なPFCバランス
体を大きくするために食事をするなら栄養摂取バランスに注意する必要がある。具体的にそれぞれ何グラム程度必要かというと、普段の推定エネルギーが2500kcalの人の場合、太るために+500kcalほどを余剰摂取して3000kcalを目指すとして、
- たんぱく質:200g
- 脂質:45g
- 炭水化物:450g
ほど摂取できれば合計エネルギー量は3005kcal。目標値である3000kcalに到達できる。
今回はこの数字を目安にバルクアップを行なっていった場合を想定してどんな食べ物をどれぐらいの価格で買えばこれぐらいの食費になるという目安を紹介していく。
炭水化物450gはパスタで1日120円
三大栄養素の中で一番量を取らなくてはいけない炭水化物。今回設定した数値だと、1日あたり450gの炭水化物を摂取しなくてはいけない。これは普通におにぎりや惣菜パンを買って食べていたらかなりの出費になってしまう。
そこで提案したいのがパスタを自分で茹でること。乾麺のパスタは1食あたり最安値20円で食べられる。そのパスタには1人前あたり、
- たんぱく質:12.2g
- 脂質:1.9g
- 炭水化物:73.9g
の栄養が含まれている。これはご飯、食パン、うどん、蕎麦などあらゆる主食の中でもトップの栄養価だ。
100gの乾麺パスタを6回食べて炭水化物440g
1食20円のパスタを1日6人前食べれば摂取できる炭水化物は440グラム。目標値である450gをほとんどパスタだけで摂取できるのだ。
でもパスタを1日6回も食べられるか分からない。
自分も始めるまではそう思っていた。でも大丈夫。別のページで紹介している1日6食増量法を活用して、1回の食事量を減らし、1日の食事回数を増やせばパスタ1人前を6回食べることなど大したことない。きついと思う人は一度試してみてほしい。
パスタ1人前というのはそれほど多くない。グラム数にして220g程度だ。外食で食べるパスタはグラム数も多く、その上ソースがついているから量が多く見える。実際に家のキッチンでパスタを茹でてみたらそれほど100gが多くないことは分かる。
粉飴を使うと食費が上がる
もし100g6回がどうしても無理なら他の食事も組み合わせよう。例えばパスタの摂取量を6回から4回に減らしてその分、粉飴を使う。
粉飴は言うならば糖質の塊。プロテインがたんぱく質の粉なら、粉飴は糖質の粉といったところ。これはAmazonで1キロ800円で購入できる。
パスタ4回だと炭水化物摂取量は300gなので残りの150gを粉飴で摂る。粉飴は100gあたり99gが炭水化物なので粉飴を水や他の食べ物に加えたものを1日あたり150g摂取すればいい。
1キロ800円なので150グラムあたり187.5円だ。パスタ4人前の80円と合わせて、1日あたり267.5円で炭水化物450gを摂取できる。
ご飯だと1日150円が最安値
他にはご飯で炭水化物を取ってもいい。ただし、パスタに比べるとどれだけ最安値のお米でもコスパ面では悪い。というのもご飯100グラムあたりに含まれる炭水化物は約40グラム。
炭水化物450グラムを摂取するにはご飯1.1キロ(米は炊飯時に2.2倍の重さとなる)、米の価格が5キロ最安値1500円だとしても、1日150円。パスタなら1日120円なので30円ほどの差が出る。1ヶ月続けるなら900円の差だ。
この900円はを気にしないのであれば、お米でもパスタでも好きな方を選ぶといい。ただし今回は最安値での食費計算となるので炭水化物摂取はパスタによるものとする。
ちゃんとした脂質を取るにはお金がかかる
脂質はコンビニの菓子パンコーナーに行けば目をつぶって商品を選んでも手に入る。それぐらい多くの食品に含まれている栄養素だ。
脂質は取りやすい。むしろ脂質は取り過ぎてしまいがちなので食べ物選びには気をつけたい。
こういった声が世間一般の脂質に対する認識だと思う。でも筋トレをしてクリーンな方法で体重と筋肉を増やしたいのであれば、脂質こそ気をつけなければいけない。というのも、菓子パンや揚げ物に含まれている脂質の多くは飽和脂肪酸である。
我々が進んで摂取すべきは不飽和脂肪酸だ。そしてこの不飽和脂肪酸はナッツ類や魚、もしくは一部の肉類からでないと多くの量が取れない。そう。ちゃんとした脂質を取るには意外とお金がかかるのだ。
冷凍鶏肉2キロ650円をフル活用する
本当はナッツや魚から不飽和脂肪酸のみを取りたいところだが、最安バルクアップを目指すなら狙うべきは業務スーパーの激安冷凍鳥もも肉だ。
業務スーパーの鳥もも肉なら2キロ入って税込650円程度で購入できる。鳥もも肉のPFCは100gあたり、
- たんぱく質:16.6g
- 脂質:14.2g(うち飽和脂肪酸は4.3g)
- 炭水化物:0g
完全にたんぱく質と脂質摂取用食材なのだ。脂質を1日に取らなくてはいけない目安量は45グラム。鶏肉を300g調理すればいい計算だ。実際には調理の過程で鳥を焼くなら脂肪分が減るので、オリーブオイルなどを別途用意するといいだろう。
2キロ650円の鳥もも肉なら100gあたりは32.5円。300gを1日に摂取したいので32.5×3で97.5円となる。
これまで炭水化物はパスタを使って1日120円、脂質は鶏肉を使って1日97.5円で抑えてきた。しかし何よりグラム数あたりの価格が高いのはたんぱく質だ。
3000kcalを目指すと1日に必要なたんぱく質目安量は200グラム。これまでパスタと鶏肉で122グラムのたんぱく質を摂取してきているので、残りの78グラムをどう達成するのか紹介する。
最安値プロテインを使わない手はない
ズバリ、たんぱく質をもっともコスパよく手に入れるにはプロテインを使うのが手っ取り早い。プロテインは高いものというイメージがあるが、それは嘘だ。正確には、正しい知識でしっかりと検索をすれば国内メーカーの作っている最安値プロテインを見つけられる。
ここで紹介したいのがアルプロンのプロテイン。ここなら1キロのプロテインが2000円を下回る価格で購入できる。一番お得に買えるメガ盛りプロテインにいたっては15キロで21600円なので1キロあたり1440円だ。
1回あたりの摂取量を見ていくと、おおよそ一回分の摂取量30gで摂取できるたんぱく質は22.5グラム。
1キロ1440円から計算すると、1杯22.5グラムのたんぱく質を取るには43円。
パスタで72g、鳥のもも肉300gで49.8gのたんぱく質(累計:122グラム)を既に摂取できているので、プロテインで摂取しなくてはいけないのは残り78g。
つまり1杯43円のプロテインを3.5杯飲めばほぼ必要量は摂取できる計算となる。これにかかるお金は150円。
魚の削り粉を使えばまだ単価は下げられる
プロテインだけからたんぱく質を取ろうとすると最安値でも1日あたり150円かかることが分かった。でもこれすら高くて手が出せない。
そんな人にオススメなのが奥の手として使う魚の削り粉だ。これは1000グラムあたり900円ほどで業務スーパーで売られている。100グラムあたりの栄養素は、
- たんぱく質:67.6g
- 脂質:12.2g
- 炭水化物:0.8g
たんぱく質が大量に取れる。1000グラム900円なので100グラムあたり90円でたんぱく質が67.6g摂取できる。
たんぱく質78gをプロテインではなく、この削り粉だけで摂るなら、削り粉115グラムが毎日必要。115グラムの価格は103円。
- プロテイン:1日あたり150円
- 削り粉:1日あたり103円
削り粉の方が1日あたり50円近く節約できる計算となるのだ。もちろん削り粉の方がプロテインよりも摂取はしづらい。パスタにかけるか、鶏肉にまぶすかしても115グラムを取り切るには少しハードルは高いかもしれない。
とはいっても、たんぱく質を1グラムあたり1.3円で摂取できるのはこれ以外にない(最安値プロテインでも1グラムあたり2円)。
まとめ:1ヶ月でかかる食費は1万円以下
これで三大栄養素すべての基準栄養素はほぼクリアだ。1日あたりにかかる食費を計算してみよう。
- パスタ(炭水化物・たんぱく質):120円
- 鳥もも肉(脂質・たんぱく質):97.5円
- 削り粉(たんぱく質):103円
合計320.5円
光熱費や調理にかかる手間を除けば1日あたり320.5円でバルクアップは可能。これを1ヶ月換算すると、1ヶ月あたりの食費は9615円。
一人暮らしをしたことのある人なら分かると思うが、1ヶ月の食費9615円は正直激安の部類だ。普通にスーパーで買い物をしていたら絶対に一月1万円は超えてしまう。
つまり、やり方次第、正しい情報を持っていれば普通以下の食費でもバルクアップは十分可能だし、高いと言われているプロテインを1日3回飲んでいても実現可能なのだ。
上記の数字に光熱費やマルチビタミンをどんなに加えても15000円もいかないだろう。もちろんバイトができない高校生なら別だが、実家暮らしであっても月々10000円弱の出費は問題ない。もう一度言うが、10000円はたんぱく質を補うための金額ではなく、1ヶ月の食費をすべて賄える金額なのだ。
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