増量時の脂質摂取:増量するなら良質な脂質は必須!おすすめ食材のナッツ類と魚、オイルパウダーを紹介します。

体重を増やしたい!体を大きくしたい!と思っているやせ型の人はたんぱく質と炭水化物だけでは不十分。脂質が圧倒的に足りない。

あなたが思うように増量・ウエイトアップができない理由は脂質が少ないからかもしれない。痩せ型は自然と脂質の少ない食べ物ばかり選んでしまうことがあるのだ。

たんぱく質と炭水化物はそれぞれ1gあたり4kcalの熱量しかない一方、脂質は1gあたりの熱量が9kcal。

  • たんぱく質・炭水化物:4kcal
  • 脂質:1gあたり9kcal

グラム数あたりのカロリーが高いということは、一般的に見れば脂肪がつきやすいという意味。

しかしあなたが筋肉や脂肪をつけて体を大きくしたいなら、脂質ほどあなたをサポートしてくれる栄養素はない。

一言でいうならば、脂質はエネルギー効率が抜群に高い栄養素なのだ。増量するなら使わないともったいない。

今回はウエイトアップを目指すやせ型の人にとっての脂質の有用性、そしてどんな食べ物から脂質を取ればいいのか、そのおすすめ食材を紹介する。

最低限必要なカロリーに届かせるために脂質は必要

なぜ脂質が必要なのか。

もちろん栄養面や健康面から脂質が体に必要なことは知られているが、痩せ型や少食の人にとって脂質はそれ以上に必要不可欠なものだ。

脂質なしに増量をする難易度が100だとすると、脂質を効果的に使えばその難易度は50以下になる。それほど脂質は増量の役に立つ

推定エネルギーに達していないとそもそも太れない

なぜかというと、「たくさん食べているつもりでも太れない人」は1日に消費しているエネルギー量に栄養摂取量が達していないから。食べる量がとにかく足りないのだ。

平均身長の一般男性だと、1日で2500〜3000kcalぐらいのカロリーが必要になる。

もし、あなたが痩せ型体型なら間違いなく必要なエネルギーが摂取できていない。

痩せ型の人や少食の人がたくさん食べていると言っても、それは次のような理由がほとんどだ。

  • 水分の多い食べ物ばかり食べている
  • 脂質の量が少なくたんぱく質と炭水化物しか摂れていない
  • 食事量に波がありすぎる(たくさん食べる日とそうでない日の差)
  • 胃腸に問題があるのに自分にあった食べ物を知らない

::太れない理由一覧::

中でも脂質不足は太れない痩せ型に共通している問題だ。本人が栄養を知らないことが原因の一つだろう。

これでは、「筋トレを始めよう!」と息込んでもどうにもならない。というのも、消費エネルギーを超えた余剰エネルギーがようやく筋肉や脂肪になって体に残るからだ。

消費エネルギーを超えた栄養が肉になる

筋肉をつけるなら「とにかく筋トレをして、プロテインを飲めばいい」的な間違った情報をどこかで断片的に聞いて信じている人も少なくないはず。

しかし残念なことに、消費エネルギーを超えないと筋肉は大きく成長しない

つまり、脂質のようなカロリーの高い栄養素を効果的に使って摂取カロリーを増やさないといけない訳だ。

  • たんぱく質:1gあたり4kcal
  • 脂質:1gあたり9kcal
  • 炭水化物:1gあたり4kcal

こうして三大栄養素を見比べても一目瞭然。脂質をうまく使うとカロリーが稼ぎやすいのがわかる。

増量中1日に摂っておきたい脂質の量と上限の目安

脂質でエネルギーを取りやすいからといって脂質ばかり摂るのはNG。

一般的に1日に取るエネルギーのうち、60%を炭水化物、20〜25%前後を脂質、残りの15〜20%前後をたんぱく質で取るのがバランスの良いエネルギー割合とされている。

  • たんぱく質:20%
  • 脂質:20%
  • 炭水化物:60%

バルクアップをしたい痩せ型が取るべき脂質量も基本的にはこのバランスに準ずるものでいいと思う。脂質は取り過ぎても取らな過ぎてもよくないので、ほどほどが大事

1日にどれぐらい脂質を摂取していいかは、次の計算ツールを使ってもらえれば必要な量が自動で計算されるのでチェックしてみてほしい。

1日に必要な「三大栄養素のグラム数」が分かる基礎代謝量・推定エネルギー計算ツール
1日に必要な栄養素のグラム数が分かる基礎代謝量・推定エネルギー計算ツール

増量時の目安を挙げると、推定エネルギー量が2500kcalの人は脂質55gぐらい、3000kcalの人は65gぐらいは少なくとも取っておきたい。

この数値を下回ると増量はかなり難しくなるだろう。

55gというと495kcal、65gだと585kcalを脂質で賄える計算となるので、残りの2000kcal弱をたんぱく質・炭水化物合計で500gほど摂取すればいいことになる。

痩せ型の人が太りにくいのはこの脂質を1日通して10〜30gほどしか摂れていないからであって、仮に20gしか脂質を取っていないと上のケースではたんぱく質・炭水化物の総摂取量が600g以上必要になる。これは少食にはかなりきついはず。

補足情報

たんぱく質と炭水化物の合計摂取量を1日500〜600gも摂れないよという人は、その分脂質の摂取量をあげればいい。

2500kcal目標の人が脂質を100g(900kcal)摂取できれば、残りは1600kcal。たんぱく質・炭水化物で400gを摂取すれば到達できるので、これならそこまで難しくないはず。

どんな脂質を取るといいのか

脂質にも種類があるので、どんな脂質でも摂ったほうがいいってわけじゃない

具体的にはまず、飽和脂肪酸と一価・多価不飽和脂肪酸の3つに分けることができて、それぞれこんな特徴がある。

  • 飽和脂肪酸ほうわしぼうさん:常温で固まる、動物性脂肪に多い
  • 一価不飽和脂肪酸いっかふほうわしぼうさん:常温で液体、オリーブオイルなどに含まれる
  • 多価不飽和脂肪酸たかふほうわしぼうさん:常温で液体、魚に多く含まれる

ジャンキーな食べ物に多い飽和脂肪酸

体にマイナスの影響が大きいとされるのが飽和脂肪酸。特にジャンキーな揚げ物やマーガリン、バターなどに多く含まれている。動物性脂肪などにも多い。

いわゆる「太りやすい食べ物」にはこの飽和脂肪酸が多く含まれていると考えていいだろう。痩せ型・少食の人だと反対にこういった料理はあまり好きでない人が多いかもしれない。

補足情報

バルクアップの時に牛肉や豚肉を食べるよりも鶏肉が推奨されている理由の一つは、この飽和脂肪酸が鶏肉にはあまり含まれていないため。

  • 牛肉肩ロース:3.72g
  • 豚肉肩赤身:2.77g
  • 鶏肉胸肉:0.45g

100gあたりの飽和脂肪酸含有量を見ると鶏肉のすごさが際立つ。

飽和脂肪酸は多くの食品に含まれているため最も口にする頻度が高い脂質と言っていい。

しかし、健康を考えると筋トレやバルクアップにおいてはあまりおすすめできない脂質なので、個人的には避けるようにしている。

2種類の不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸にはさらに細かい2つのタイプがある。1つは一価不飽和脂肪酸。もう一つは多価不飽和脂肪酸だ。

一価はオリーブオイルなどに含まれている脂肪酸、そして多価不飽和脂肪酸は青魚をはじめとした魚類に多く含まれている栄養素。

  • 一価不飽和脂肪酸:オリーブオイルなど
  • 多価不飽和脂肪酸:魚類など

筋トレをしている人の間で「フィッシュオイルを積極的に摂っていこう」と言われるように、筋トレやバルクアップとの相性もよい。

幸せなことに日本では海外ほど魚が高くないので、魚が苦手でないのであれば活用したいところ。魚の消費量が少ない海外の人向けにフィッシュオイルのサプリメントまで発売されている。

すべての脂肪酸を取る必要性がある

飽和脂肪酸が完全なる悪かといえば、必ずしもそうではない。

肝心なのはバランスなので完全に摂取を止めるのではなく、脂質を取るバランスは多価不飽和脂肪酸多めにしてみるとよいだろう。

その上で、どんな食べ物から脂質を効率よく、もしくはコスパよく摂取できるのかを見ていこう。

脂質を効率よく取れる食品は魚とナッツ類

生魚、ピーナッツバター、ミックスナッツ、オリーブオイル

1日に必要なカロリーのうち脂質で補うものは全体の20%程度なのだから、脂質だけで満腹になるほどエネルギーを取る必要はない

ただし、普段からあまり食事量が多くない人の場合、必要最低限の脂質も取れていない場合があるので、ここで紹介する食品を自分自身が1日あたりどれぐらい必要としているのかを考えながら見ていってもらいたい。

補足情報

ちなみに、カップ麺やカップ焼きそばの栄養成分表示を見ると、1人前で20g近く脂質が取れることが分かる。

しかし、上述したようにカップ麺に含まれている脂質はほとんどが飽和脂肪酸。健康的にはあまりよい選択ではないので気をつけてほしい。

フィッシュオイルを取るなら魚類

自然由来で加工されていない脂質を取るなら魚類を食べるのがいい。アメリカやヨーロッパのような欧米の食文化では、魚よりも肉中心の食事となるため、フィッシュオイルを摂取しにくいが、幸運なことに日本だと魚は手に入りやすい。これはせっかくのチャンスなので感謝して機会を利用しよう。

魚の中でも特に背中が青いもの、鯖やイワシなど普段食べることの多い魚にとりわけ多価不飽和脂肪酸は含まれているので、魚料理を普段よりも多く食べるような生活にすれば自然と脂質摂取量が改善される。

スーパーやコンビニで売ってる鯖の味噌煮缶などは安い値段で凝縮された鯖を美味しく食べられるので、個人的におすすめ。

ご飯を食べるのが辛い人はサバの味噌煮缶と白飯、お茶漬けを合わせて食べるとサラサラと食べやすいのでやってみるといい。

ナッツ類はグラム当たりの栄養価が高い

アーモンドやマカダミアなどのナッツ類は脂質をかなり効率よく取れる

市販されているナッツは基本的にロースト(炒られた)ものや乾燥されているものなので栄養が凝縮しており、グラムあたりの脂質量が高いのだ。

ミックスナッツが筋トレしている人たちに愛されているのは栄養摂取の効率がいいから。ミックスナッツを毎日50gほど食べれば1日に必要な脂質の半分近くは取れてしまう計算なのでその手軽さはトップクラスと言えるだろう。

脂質だけでなくたんぱく質と炭水化物も豊富に含んでいるのがナッツ類の特徴なので、準完全栄養食に近いナッツ類は痩せ型少食の増量には欠かせない。

アーモンドフィッシュは魚とナッツ最強の組み合わせ

魚とナッツが脂質摂取に最適というならアーモンドフィッシュのような乾燥小魚とアーモンドの組み合わせはかなり強い。

味自体もいいし、食べにくさもあまりないので、アーモンドフィッシュを個人的には推したい。

準完全栄養食と言われるたまごも使いやすい

ナッツ類と同じように準完全栄養食と言われるたまご類も脂質の摂取源として魅力的だ。

生卵の全卵100グラムあたり、

  • たんぱく質12.3g
  • 脂質10.3g
  • 炭水化物0.3g

といった具合にたんぱく質と脂質を同時に摂取できるので非常に増量向きの食材と言えるだろう。事実、マッスル北村のようなレジェンドボディビルダーも卵を常食していた。

脂質パウダーという選択肢

魚、ナッツ類、卵のような食品をたくさん食べるのが苦手な人に残された最後の選択肢がパウダータイプの脂質。

MCTオイルパウダーなど、粉末状の脂質が販売されているので自分が食べる・飲むものに加えて摂るのがおすすめだ。

ただし、脂質パウダーはこれまで見てきた脂質源の中で一番グラム単価が高い食材なので節約しながらバルクアップしたい人にはおすすめしない。

::節約筋トレ可能::

まとめ:脂質を摂っているかどうかで増量しやすさは10倍変わる

以上、痩せ型・少食の人にとってどれだけ脂質が役に立つか紹介してきた。

脂質の活用法を知っているかどうかで太りやすさは大きく変わるので痩せ型や少食の人にこそ、脂質を積極的に使ってみてほしい。

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