筋トレ減税に賛成意見:写真

【筋トレ減税に賛成】不健康な痩せ型が多い日本でのスポーツジム費控除に個人的に賛成な理由

今日のトップニュースで、自民党の「明るい社会保障改革研究会」がスポーツジムの会費を控除対象にするとの話題がTwitterやテレビ等で流れている。

他に手をつけるべき分野は山ほどあるだろうが、この施策単体で考えると個人的にはやや賛成よりの立場だ。

参考

スポーツジム費、控除対象に=自民勉強会が提言ライブドアニュース

たしかに、予防医療といったような病気にかかる前に改善・予防する流れは最近増えている。

街中でもマッチョを目指すジム以外にも、①健康維持・増進をうたったフィットネスクラブや②カーブスのような”健康体操教室”(公式サイトより)も増えているのでジム熱が高まっているのは間違いない。このニュースを聞いて「お得になるかも」と考える人も少なくないはず。

とはいえ、筋トレ減税とも言えるこのスポーツジム費控除はどれほどインパクトのあるものなのだろうか。これまで複数の大手ジムで会員となっていて、現在もジムを掛け持ちしている現場目線でメリットとデメリットを探ってみようと思う。

事実:ジムはお金持ちのものではない

ジムは数万円かかるようなものではない

まず、Twitterの意見をいくつか見ていて思ったのが、スポーツジム会費控除が富裕層向けの施策なのではないかという指摘。

わざわざお金を払ってまでジムで運動するような人は時間にもお金にも余裕のある人が多いのではないかというイメージによるものかと思われるが、現実はそうではない。

実際ジムに通っている人なら分かるように、一般的なジムならフルタイム利用で月額費は5,000〜15,000円前後。実際は午前会員や仕事終わり会員、土日会員など調べればかなり安いプランも多い。

下記は都内の大手ジム月額会員費の一例。もっとも土地代・人件費の高い東京都内の店舗でもこの価格帯だ。

自分が過去に通っていたジムだと一番安いところでフルタイム月額3,000円台のところや、都内でも時間限定会員なら5,000円ほどで利用可能。

そもそも通っている人だって普通の人だ。お金があるような人はスポーツクラブよりもパーソナルトレーニングをしている。

さらに言うなら、ジムにはシャワー設備のついているところが多い。

これは推奨されていないとは思うが、人によっては節約も兼ねて運動メインというよりもシャワーを浴びにきているような人もいるので、2019年の日本においてはジム=お金持ちの娯楽ではなく、健康を意識した・しはじめた人が集まる場所となっていると考えていい。

ジムで運動しない運動好きは対象外?

運動用品の控除対象を期待したい

健康のために運動をする人全員がジムでトレーニングをするわけではない。個人の趣向や時間・お金が少ないことから、

  • 自重トレーニングを毎日する人
  • 自宅にトレーニング器具を設置する人
  • 外でランニングをする人
  • 公園で腕立て伏せや懸垂をするのが日課な人

もいるだろう。

ジムに通える人だけが得をして、ジム以外で運動をしている人が対象にならないというのは、このスポーツジム費控除に対する異論のうちの最たるものだと思う。

個人的な意見を言うなら、健康を維持したい意志のある人に対しては包括的に助成をした方がいいと思っているので、ジム会費のみならず、スポーツ関連商品の減税なんてあってもいいと思うのだが(娯楽と健康維持の線引きをどこでするかは微妙なところ)、今回の話を聞く限り、まずはここ10年で一般に広く浸透してきているジムから対象にするのは順番として間違っていないと思う。

控除の対象となる層をできるだけ広げたいことや、対象範囲の明確化から考えてもファーストステップとしては合理的である。

もちろん現段階では提言レベルであって、実現するかどうかも不確定な上、実現したとしてもそれなりの時間がかかる訳だが、自分としてはぜひとも進めていってほしい政策の一つだ。その理由について次に説明する。

意見:不健康な痩せ型を解消するキッカケの場なので賛成

健康食品を飲むだけでは体は変わらない

自分がこの提言に賛成する理由は、現実問題として日本人には不健康な痩せ型が多いため。肥満体型も問題だが、それと同じかそれ以上に問題なのが「不健康な痩せ型」問題だ。

これはこのブログを開設した理由の一つでもあるが、日本にはスキニーファットと呼ばれるような、痩せているような見た目なのに筋肉が少なく脂肪が多い、そんな体型の人が多い。

その理由の一つは正しい栄養知識が欠如していたり、筋肉についての誤解が広まっているからだと推測するが、極端な糖質制限ダイエットや慢性的な運動不足というのはその最たる例である。

  • 糖質制限を表面的にしか知らないため、カロリー計算をせずにエネルギー不足に陥っている
  • 野菜を食べれば健康的と思っている
  • サプリメントさえ摂っていれば体は大丈夫と考えている
  • 筋トレをすると筋肉がつきすぎてしまってゴツくなってしまうのが怖いと思い込んでいる
  • ジムはマッチョや意識の高い人だけが行く特別な場所だと思っている

こんな考えの人がいまだに多いのは「残念」以外の言葉が出ないし、予防医療について国が乗り出すのなら、ジム控除よりも根本的に直さないといけないのはこういった健康分野に関する基礎を公教育で伝えることにあるはずだ。

痩せ型の人は普通体型よりも死亡リスクが高い

なぜこれほど自分が不健康な痩せ型について憂慮しているかというと、それは痩せ型のリスクがすでに研究で証明されていることにある。

詳しくは次の記事に書いているが、痩せ型カテゴリーに属する人には顕著な死亡リスクの増大が見られたのだ。

痩せ型の死亡リスクは肥満体型より高い事実:30万人以上を調査した日本とスイスの統計結果で低BMIのリスクが明らかになっています。

一度こうした事実を知ってしまうと、事の重大さというか、不健康な体でい続けることの長期的デメリットが浮かび上がってくる。その点で今回のスポーツジム費控除の流れは、全体の健康意識を向上するための一つの道具として有用なのだ。

ジムに行ったからといって健康になるの?

とはいっても、ジムに通えば問題が全て解決するわけではない。

これは実際にジムに行けば分かるように、多くのジムはトレーナーやスタッフこそいるものの、基本的に自力でトレーニングを行う上、栄養指導などについては専門のトレーナーに対して別途お金を払わないと受けられないことが多いので、自己流で効果の薄いトレーニングをしている人もいる。

ただし個人的には、ジムに通っている時点である程度の成果はすでに生まれていると考えていて、それはジムという場所が持つ特殊性にある。

ジムに行くと基本的にそこにいる人の多くは自分の健康や体力増強に勤しんでいる人々だ。そんな自己鍛錬をする人の集まる場がジムであり、人間はある程度環境に依存する生き物なので、その場所に慣れるために「自分も何かやらないといけない」といった気になる。

最初は見よう見まねで始めても続くことさえできれば、馴染みの人と情報交換したり、完全に一人でやっていても情報収拾をするようになるので、継続さえできれば多くの人が何かしらの健康的なメリットは受けられるはずだ。

そういう意味で、ジムは直接的、あるいは即効性のある健康増進への解決策ではないものの、継続する仕組みさえできれば人々の健康スイッチを切り替えられるキッカケの場でもある、というのが個人的な考えだ。

効果的に機能しないかもしれない懸念点

気になる点を挙げるのであれば、次のようなものが考えられる。

  • 控除対象になったことが理由でジム通いを始める人の数はどれぐらい多いのか
  • 既存のジムを利する政策ではなく公営ジムの充実・低価格化に努めるべきではないか
  • そもそも手狭で人の多い人気ジムの混雑がより深刻になるのではないか
  • ジムに通うほど健康意識の高い人はすでにジムに通っているので新たにジムに入会する人がどれぐらい増えるのか
  • ジムと一口に言っても庶民的な会員制ジムからパーソナルトレーニングのような高額ジムまであるがどこで線引きするのか
  • 大手企業に勤めている人などは、会社自体がジムと提携していて1回のジム利用料が普通の半額以下で使える点

控除対象になったからといって、それを起点にしてジム通いを始める人がどれだけいるのかが大きな懸念点だ。上述したように一般的な会員制ジムはそれほど月額費が高くないので控除対象になった時の金銭的メリットはそれほど感じられない人もいるだろう。

そして大手企業などに勤めている人は福利厚生の一環としてすでに会社が大手ジムと提携している場合もあるので、控除よりも現行の仕組みを利用した方が利のあるケースも多々あるはずだ。


以上のように、異論反論も多いスポーツジム費控除のニュースだが、思想的・感情的意見を抜きにして考えると、それ単体で賛成する人の多い政策だと思う。

今後明らかになる細かい部分次第ではあるが、フィットネス後進国であることに違いない日本において一つのキッカケとなることを期待している。

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