筋トレ初心者はランニングマシン(カーディオマシン)で走る人がほとんどだ。ジムに来たらまずはランニングから始める人も多いのではないだろうか。
昔の私もそうだったように、ジム初心者はランニング主体で筋トレをしている人が多いように見える。
私もジムに初めて入会した最初の頃は毎日ランニングマシンでテレビを見ながら汗を流していた。
当時はそれが筋トレの基本だと思っていたし、
「まずは基礎体力をランニングでつけてから、マシン系やウエイト系に挑戦しよう。」
そう思っていたからだ。
ジムに通い始めてから2年弱。今、どんなトレーニングをしているかというと、ランニングはほとんどしていない。ジムにいる時間の8割〜9割はウエイトかマシン系に使っている。
でも、どうしてランニングをやめてしまったのか。それはランニングだけでは筋肉を大きくすることはできないからだ。
もしあなたがジム初心者で
- これから筋肉を増やしたい
- 体重を増やしたい
と思っているのなら、自分のような遠回りをしてほしくない。
今回はランニングで筋肉が大きくならない理由と、あなたが筋肉をつけたいジム初心者ならマシン系やウエイト系をやらなくてはいけない理由を書いていく。
目次
事実:ランニングは筋肉を大きくしない
@hardgainer_GT
筋肉には大きくなりやすい=肥大しやすい筋肉と大きくなりにくい筋肉がある。ランニングや有酸素運動で鍛えられるのは大きくなりにくい筋肉の方。体を大きくするのが目的ならランニングは非効率。
筋肉を大きくするためにランニングは効果が薄い。それはランニングで刺激できる筋肉がもともと大きくなりにくい筋肉だからだ。
筋トレをして体を大きくしたいなら、大胸筋、大腿四頭筋、三角筋のような大きく肥大する筋肉を刺激する必要がある。そして、それらの筋肉を効率よく刺激できるのはダンベルやマシンを使った筋トレに他ならない。
走っているだけでは、筋肉に思ったような負荷をかけられない。
リフレッシュ目的なら問題ない
もちろん、あなたがランニングやジョギングをリフレッシュ目的でやっているのなら全く問題ない。
冒頭でも話したように、ジョギングやランニングは爽快感や心地よい疲労感をもたらしてくれるので、個人の好みや体調に合わせて取り組むのは間違っていない。
もしくは、ダイエット目的や痩せたい人の場合。ランニングなどの有酸素運動はエネルギー消費が激しいため、痩せるのであれば有酸素運動は一つの手段になりうる。
筋肉を増やしたいならランニングは遠回りだ
ただ、筋肉を大きくさせるために、もしくは体を大きくするためにジムに通っているなら話は別。
ランニングばかりしていてはエネルギーを消費するばかりで、体は大きくなるどころか、やせ型の人の場合、むしろやせ細ってしまう。
人が太るか痩せるかはカロリー収支という、消費カロリーと摂取カロリーの差で決まる。
消費カロリーが摂取カロリーを上回っていれば痩せるし、逆なら太る。
ランニングは消費カロリーを高める行動なので、あまり摂取カロリーを多く取れない人(痩せ型・少食など)がランニングをするとその分まで余計に摂取カロリーを増やさないといけなくなる。

要するに、ランニングばかりに時間を使うのは筋肥大において遠回りでしかないのだ。少食だったり、痩せ型体質の人は気をつけないといけない。
ランニングマシンで鍛える筋肉は遅筋
そもそもなぜランニングマシンが筋トレ・増量向きではないかというと、ランニングマシンで鍛えられる筋肉は遅筋がメインだから。
遅筋とは長時間に渡って力を出し続けるための筋肉。
マラソンや駅伝、あるいはサッカーのような長距離・長時間の運動をする時に必要とされる筋肉だ。
遅筋は小さい、速筋は大きい
この遅筋という筋肉は大きくなりにくい。体を大きく、体重を増やすために効率のいい筋肉ではないのだ。
もちろん、遅筋にも意味があるし、むしろチームスポーツをやっているような場合には、長時間戦えることが大切になるので無いよりあった方がいい。
ただ、あなたは何のためにジムに来ているのか。そう自分自身に問いかけた時に、
- やせ型の体質を改善したい
- 筋肉をつけて大きくなりたい
- パワーアップして体を大きくしたい
そう思っているのであれば、あなたが意識してチャレンジするのは速筋を鍛えることだ。
体を大きくするには速筋を鍛える
@hardgainer_GT
マッチョのイメージとして想像しやすい上腕二頭筋の力こぶ(腕を曲げた時に目立つ筋肉)はまさに速筋の塊。
遅筋が長時間にわたって戦うための筋肉なら、速筋は短時間で最大限のパワーや瞬発力を発揮するための筋肉だ。
ボディビルダーの大きな筋肉はこの速筋である。速筋は大きくなりやすい=筋肥大しやすい筋肉なのだ。
パワーが必要なスポーツはこの速筋が必要となる。
速筋こそパワーの源なのだ。これがないと大きな力は生まれない。
速筋を鍛えるにはウエイトしかない
そして、その速筋を大きくする方法は筋肉に負荷をかけることだ。ダンベルもバーベルも全て筋肉に負荷を与えるために存在する。
負荷がかかった=ダメージを受けた筋繊維は再生する時に以前よりも大きくなる。
つまり、筋トレで筋繊維にダメージ→栄養補給で再生→ダメージ→再生を繰り返すことでのみ筋肉は大きくなる。
なので筋肉を大きくしたいなら走ってばかりではダメだ。ジムに設置されているマシンやダンベルを使って自分の筋肉に負荷をかける必要がある。
速筋を鍛えて体を大きくできるのはボディビルダーやプロのスポーツ選手だけではない。
運動経験がないような文化系の人でも速筋を大きくすることは十分可能。
速筋は誰にでも最初から備わっていて、その筋肉を大きくさせるには筋トレと食事を意識すれば誰にだってできる。
駅伝選手と短距離走選手の体型
速筋が大きい筋肉で、遅筋が小さい筋肉であることの例として分かりやすいのは短距離選手と駅伝選手の比較だ。
- 短距離選手:短期間にフルパワーを出すための速筋
- 駅伝選手:長期間パワーを出し続けるための遅筋
彼らの体格を比較すると速筋と遅筋の違いがよくわかる。
短距離選手が必要なのは短時間でフルパワーを発揮するための速筋。速筋は大きくなりやすい筋肉なので、100m走のトップ層は体格がガッシリしている。
Google画像検索で「100m走 筋肉」など検索するとよく分かると思う。
対する駅伝選手に必要なのは長時間にわたって持続する遅筋。駅伝大会やマラソン大会を見ると分かるように選手の多くはみな細身だ。
それは筋肉がないわけではなく、サイズの大きく無い遅筋が発達している+無駄な脂肪が少ないからである。
野球選手とサッカー選手の体を比べてみるのも面白い。
打席の一瞬でフルパワーを出力する野球選手と90分間ピッチで走り続けるサッカー選手の体格が違うのはまさに遅筋と速筋の違いだ。
このような競技別に見ても、体を大きくしたいなら速筋、持久力が欲しいなら遅筋を育てるのが効率のいいトレーニングなのだ。
遅筋と速筋のどちらが優れていて、どちらが劣っているという話ではなく、目的に応じて必要な筋肉は変わってくる、というのが重要なポイント。
筋トレで体重を増やしたいならもちろん必要なのは速筋の方になる。
ライザップメソッドもランニングよりもウエイト
効率のいいトレーニングといえば、誰もがテレビCMで見たことのあるライザップ。あのライザップの筋トレメソッドというのも面白い。
ライザップでは自体重・ダンベル・バーベルなどを使用した筋力トレーニング(以下、筋トレ)を主に行っております。ダイエットといえばジョギングなどの有酸素運動をイメージされるかと思いますが、筋トレを主に行う事には理由があります。それは、筋トレを行う事で体に起きる反応(ホルモン分泌など)が効率的に体脂肪を落とす「きっかけ」になるからです。
普通、ダイエットというとランニングで汗をかいて脂肪を燃焼させることだと思いがちだが、ライザップはそうではない。
ライザップ流ダイエットでは、ウエイトトレーニングで速筋を大きくし、基礎代謝を上げる(筋肉量に応じて基礎代謝は上昇する)ことで脂肪を燃焼させていく。
10年前ならダイエットと言えばランニング一筋だったかもしれないが、時代が進むにつれて効果的な筋トレメソッドは広まりつつある。
体を大きくする・筋肉をつけることに関して言えば、現時点で共有されている効果的なメソッドはウエイトを使った筋力トレーニングなのだ。
まとめ:体を大きくしたいならマシン・ウエイトで速筋を鍛える
@hardgainer_GT
ジムに置いてあるマシンの数に驚いた人もいるかもしれない。なぜたくさんあるのかと言えば、それぞれのマシンで鍛えられる部位が違うから。太りたいのに、痩せたい人向けのマシンを使っていてはダメなのは当然。だから、どのマシンが自分の目的に沿っているのかを知っておくことはとても大事。
以上、ジョギングやランニングは遅筋を鍛える効果はあるものの、体を大きくしやすい速筋を鍛えるのには不向きだ。
私はこの「当たり前の事実」に気づくのが遅れたため、最初の1年ほどは無駄足を運んでしまっていた。
ちゃんと食べてジムにも通っていたのに、思うように体重・筋肉がつかなかったのは、良かれと思って毎日していたランニングのエネルギー消費が大きかったためだ。
昔の私のように、やせ型の人でジムに通っていてもなかなか体が大きくならないなら、ジョギングではなくダンベルやバーベル、マシンを使ったトレーニングを取り入れていこう。
ジム初心者が効果的に筋肉を大きくしやすいトレーニングについて後日、解説記事をあげるのでそちらもチェックしてほしい。
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