私は昔から食べるのが遅かった。家族で夜ご飯を食べる時も、レストランでご飯を食べる時も一番最後まで食べ終わらないのはいつも自分だった。
ご飯が嫌いなわけではない。ただ、なぜか周りの人の方が自分より食べるスピードが速いのだ。無理して早く食べようとしてもキツイし、時々吐きそうになることもあった。
そんな私が同じような経験をしている人に伝えたいのは、食べるのが遅いことは別にそこまで悪いことではないということ。
もしこのページを読んでいるあなた自身が食事の遅さに悩んでいるなら、無理して早食いをする必要はないし、もしあなたが自分の子供や家族など周りの人の食事の遅さを心配しているなら、無理に直す必要はない。(そして本人はあなた以上に苦しんでいる点を理解してほしい。)
昔は自身の食べる遅さに悩んでいた、早食いの矯正までして失敗した私が、なぜ今そう言えるのか。
食事のペースが遅い理由として考えられる原因を私の経験を元に書いていく。また、食べるペースをどうしても治したい場合の対策や解決策についてもこのページの後半で触れることにする。
目次
食べるのが遅い原因を見極める:料理に集中していないのか体質が原因なのか
食べるのが遅いといってもその原因は千差万別。
単に食事に集中していないことが理由の場合もあれば、体質的に普通のペースで食べることのできない人もいる。
そこを見極めなくては効果的な手立ても打てない。そこでまず、食べるのが遅い人にありがちなシーンをいくつか見ていこう。
外食で一人だけ食べ終わらないのは喋りすぎが原因かもしれない
友人たちとレストランで食べる時、みんなは揃って食事を終えているのに自分だけ食べ終わっていないことがある。同じようなケースを体験したことのある人も多いはず。
同じようにコース料理を食べる時に自分だけ遅いこともある。自分のせいでレストランの人に料理を出すタイミングを調整してもらった経験が何回かある。
その原因の一つは自分が喋りすぎなこと。もともと喋るのが好きなタイプなので食べることよりも話すことに集中してしまいご飯が全然進んでいないのがこのケース。

@hardgainer_GT
友人数人と定食を食べに言った時も、話好きな自分は食事よりもお喋りに集中してしまって、結局最後は手伝ってもらったり、残してしまうことが多かった。
一人っ子が原因かもしれない
私は子供の頃から食べるのが遅かった。小学校の学年が上がるにつれて給食の量も増えていき、高学年ぐらいになってから給食を他のみんなと同じようなペースで食べるのが辛いと感じる日が多くなってきたことを覚えている。
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👆学校給食の問題は最近でもネットを中心に話題になっていた。
そのような記憶を今振り返ると、食べるスピードはその人の家庭環境に依存してるのではないかと思うようになった。
つまり、一人っ子のような家庭ではおかずやご飯を奪い合う相手もいないので自分のペースで食べられるが、特に兄弟や姉妹が大勢いる家庭では毎食が戦いなのであって、早く食べないといけない環境が作られていた。
もしくは家庭環境でなくても、中学校に上がり運動部に入った人は、部活後のご飯や合宿などで周りと同じペースで合わせる食事に慣れていったということも考えられる。
テレビを見ながら食べる家庭
食事が遅いかどうかには、時間を意識しているかどうかも影響する。私の家庭はテレビのついたリビングで食事をとっていたので、テレビを見ながらの「ながら食べ」が普通だった。
すると、子供の頃の自分はご飯よりも面白いテレビに注意が向いて、食事よりテレビの方に集中していてテレビがメインになっていた。
唾液量の少なさが原因かもしれない
これまでは食事環境のような外的要因を見てきたが、食べるスピードが遅い理由の一つには唾液量も関係しているかもしれない。
唾液量が多ければそれだけ食べ物を飲み込むのが楽になるので、食べるスピードも上がる。
日本人が水分の少ないバゲットのようなパンを食べるのに苦労するのは、欧米人と比べて唾液量が少ないからといった話もあるぐらい、口内の唾液量は食事スピードに影響する。

@hardgainer_GT
ヨーロッパでの生活中に驚いたのは彼ら・彼女らのパンを食べるスピードだった。よくあんなパサパサしたものを水なしで食べれるなと感心したのを今でも覚えている。
これまで見てきた食べるスピードが遅い原因にあなた・あなたの身近な人が当てはまるものはあっただろうか。
改めて箇条書きにすると次のようになる。
- 喋るのが好きで話に集中してしまうから
- 一人っ子でおかずを取り合う経験がないから
- テレビをながら見していてご飯に集中していないから
- 唾液量が少なく咀嚼・飲み込みに時間がかかるから
環境的要因もあれば、体質的要因もある。
もちろん矯正しようと思えばできるだろうが、果たしてその矯正は必要なものだろうか、というのがこの記事を読んでいるあなたに問いたいことである。
結論:無理に直す必要はない

@hardgainer_GT
ビーガン食やハラルフード、グルテンフリー食など食の多様性が広がりつつあるのが21世紀なので、少食・食べるスピードの遅さに対しても徐々に寛容な社会が整備されていくはず。
個人的な意見としては、そもそも食べるのが遅いことを無理に矯正する必要はない。食べるスピードには本人の体質に依ることもあれば、本人が育ってきた外的要因に依ることも多々あるからだ。
急に食べる方が問題
そもそも食べるのが遅いことより、食べるのが速いことの方が問題である。本屋さんの健康本コーナーに行って、早く食べてしまうことを正す本がいくつもあるのに対して、ゆっくり食べることを正す本が全くといってないことがその何よりの証明だろう。
ゆっくり食べることに何の問題もない。お腹がいっぱいになって途中で食べるのをやめてしまうのであればそれは食べるスピードの問題ではなく、少食の問題であり、注意すべきポイントが違うのだ。

治したいなら:対処法は時間を意識すること
ここまで文章を読んできた上で、食べるスピードを上げたいのであれば、2つの提案がある。
1. 病院に相談しに行く
2. ストップウォッチを使う
1つは病院に相談に行くこと。ネット検索をして色んな意見に気持ちを揺らすよりも素直に病院に行ってしまった方がいい。
家庭で何とかしたいのなら、まずはストップウォッチのようなものを使って、食事時間を計ってみると数値の上でどれぐらい食事が遅いかが可視化されるのでおすすめだ。
スピードの遅い人はそもそも自分が食事にどれくらい時間をかけているか意識していないことが多いので、時間を意識することが何よりも大切。
今ならわざわざストップウォッチを買わずともスマホのアプリ機能で時間を測れるのでそちらをおすすめしたい。
以上、食事のスピードが遅い人やその周りの人向けに経験者の立場から書いてみた。個人的には病的な遅さでない限り、食事のスピードも本人の個性の一種だと思っているので、下手に介入する必要はないと考えている。
ちなみに少食の人や食事スピードがゆっくりの人でも食事方法によっては、体重を増やして痩せ型を脱却することも可能なので興味のある人はこのサイトの他の記事にも目を通してみることをおすすめする。
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